【US市場】ビットコイン下落、2万ドル付近で推移 | coindesk JAPAN | コインデスク・ジャパン
ビットコイン(BTC)は今週初めに上昇した後、個人投資家の売りにより22日は一時、再び2万ドルを割った。当記事執筆時点、1万9900ドル付近、過去24時間で4%以上下落した(日本時間23日10時30分頃には約2万400ドル)。
「世界中の暗号資産市場は、一層の売り圧力に脆弱なまま」とオアンダ(Oanda)のシニアアナリスト、エドワード・モヤ(Edward Moya)はメールでコメントしたが、同氏はまた「厳しいマクロ環境はほぼ織り込まれているので、保ち合いはひと段落したかもしれない」と指摘した。
FxProのシニア・マーケットアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は、より広範な経済状況と米連邦準備理事会(FRB)の金融政策が過去の景気後退期に比べて資産にとって好ましくないため、最近の下落局面を買うこと(押し目買い)は時期尚早と指摘した。
「個人投資家にとって、金融の流れに逆らって泳ぐことになるリスクがあり、成功する戦略とは言い難い。歴史は、愛好家がすぐに力尽き、下落した資産が残り、株式市場や暗号資産市場は価値ある場所であるという自信を何年も失うリスクがあることを示している」(カプチケヴィッチ氏)
22日、ほとんどのアルトコインはビットコインとともに下落。イーサリアム(ETH)はビットコインを下回り、過去24時間で6%以上下落した。
株式市場では、S&P500とナスダック100はほぼ横ばいとなった。
物価上昇はアメリカ経済を引き続き悩ませているが、エネルギー市場全体の指標となるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)は102ドルを割った。一方、投資家が安全資産と考える米国債と米ドルは下落した。
「ウォール街は、FRBは経済への利上げの影響を監視するという希望を持ち続けている。だがグローバルな景気後退懸念が強まるなか、投資家がどの程度リスクを取るかは依然として捉えどころがない」(モヤ氏)
最新価格
●ビットコイン:20,166ドル、-2.59%
●イーサリアム:1,071ドル、-4.03%
●S&P500:3,759.89、-0.13%
●ゴールド:1,840ドル、0.29%
●米国10年債利回り:3.16%、-0.151%
パウエルFRB議長の議会証言
パウエルFRB議長は米上院銀行委員会で、ソフトランディングは「きわめて難しいものになる」、景気後退は「確かに可能性がある」と述べた。
「我々は景気後退を起こそうとしていないし、その必要があると考えていない。だが何よりも労働市場のために物価の安定を回復させることが間違いなく不可欠と考えている」
パウエル議長は、インフレが冷え込む明確なサインが見られるまで、FRBは利上げを続けると述べた。
「金融状況はすでに追加利上げを織り込み済みだが、先手を打って利上げを行う必要がある」
アルトコイン
●ボイジャーの株価、急落:暗号資産ブローカー、ボイジャー・デジタル(Voyager Digital)の株式は、危機に直面しているヘッジファンドのスリー・アローズ・キャピタル(3AC)に対する投資を公開し、3ACが期日までに融資を返済しなかった場合に「債務不履行通知」を発行する可能性があると発表した後に60%以上下落した。ボイジャーは、3ACに1万5250ビットコイン(約3億7000万ドル)と3億5000万ドル相当のUSDコイン(USDC)を融資している。
●dYdX、独自ブロックチェーンを発表:分散型取引所のdYdXは、独立ブロックチェーンを立ち上げ、プラットフォームの分散化を進めると発表した。新しいレイヤー1チェーンは、暗号資産DYDXの基盤となる。発表後、DYDXは7%上昇した。
●Ledger、NFTを強化:暗号資産ハードウェアとセキュリティを手がけるレジャー(Ledger)は、企業向けNFTマーケットプレイスとWeb3サービスプラットフォームを立ち上げると発表した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: BTC Falls Below $20K as Crypto Bounce Loses Steam
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